日本貨物鉄道株式会社(JR貨物)
更新日:2025年6月27日
日本貨物鉄道株式会社(JR貨物)
今回訪問した久保島にある日本貨物鉄道株式会社(JR貨物)の熊谷貨物ターミナル駅は、鉄道ネットワークで全国各地と結ばれた埼玉県北部や群馬県東部の貨物拠点駅です。13万平方メートルを超える広大な敷地を持ち、工業製品や農作物など年間約40万トン(発着合計)を超える物流量を誇っています。北海道から九州まで各方面直通の貨物列車が運行されており、熊谷周辺で製造した食料品や工業製品などが全国各地に大量に運ばれていきます。
社会課題解決のための取組み「モーダルコンビネーション」
JR貨物では、CO2排出量の削減やトラックドライバー不足などの社会課題の解決に向けて、積替ステーションやレールゲート(物流倉庫)の活用や、10トントラックとロットが同様である31フィートコンテナの拡大によって、トラック輸送と鉄道輸送の親和性を高め、相互に補完しあう「モーダルコンビネーション」を推進しています。特に、31フィートコンテナは10トントラックとほぼ同等の積載容量を持つことから、輸送単位や荷役作業を変更することなくトラック輸送からスムーズに鉄道へのモーダルシフトが可能です。
熊谷貨物ターミナル駅では、年々大型コンテナの需要が高まっていることから、この度、国費を活用し、駅構内の「31フィートコンテナ」の積み下ろしを行う高重量のトップリフター(大型フォークリフト)の作業可能範囲を拡大することで輸送力を増強する改修工事を予定しています。
大迫力の積込み作業を実演
施設見学では、実際に31フィートコンテナを10トントラックに積む作業を見せていただきました。持ち上げられたコンテナがちょうど10トントラックに収まる様子から搬送効率の良さが伺えます。この作業を見学している間にも、絶えずトラックの出入りがあり、巨大なトップリフターが
迫力満点のトップリフターに市長(右)も見入っていました。
トップリフターが大きな31フィートコンテナを軽々持ち上げていました。
12フィートコンテナの中に入らせていただく貴重な体験をさせていただきました。市長は「結構広いんですね」と驚いていました。
熊谷の名を市外に発信!ラッピングコンテナ
現地では、熊谷通運株式会社が日本石油輸送株式会社に製作を依頼したラッピングコンテナも見ることができました。熊谷通運株式会社はクマガヤサポーターとして登録いただき、熊谷市のシティプロモーションに協力いただいています。コンテナ車に積まれて、「熊谷市」の名が荷物とともに全国各地へと運ばれていきます。
熊谷市シティプロモーションのロゴを使っていただきました!
コンテナの間にぴったりとハマり、歓声が上がりました。
意見交換~物流から見る熊谷市の可能性~
意見交換では、鉄道コンテナ輸送の有効性や地域との連携についてのお話をいただきました。「モーダルコンビネーション」は、鉄道だけではなく、トラック輸送などの他の輸送手段との組合せが重要で、物流全体で進めていく必要があるとのことでした。また、ドライバー不足の問題もあり、物流の拠点となる優れた鉄道インフラがある熊谷には、産業拠点としてもさらに発展する可能性があります。市長は「熊谷市には高速道路がないんです。ですから、物流でいうと、熊谷市の強みはまさにJR貨物さんですね。」と話していました。
おわりに
JR貨物の篠部武嗣取締役、髙橋顕執行役員(訪問当時)を始め、お忙しい中温かく迎え入れてくださったJR貨物の皆様、関係者の皆様、本当にありがとうございました。
